メダカの放流はご法度

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時々、川ヘメダカを放流した、というニュースを聞くことがあります。放す理由は、メダカの保護やボウフラの駆除のためなど様々ですが、これはメダカにとって良いこととは言えません。古くから日本にすんでいるメダカは、それぞれの生息場所で生き残るために独白の遺伝子をもっています。そこによそからきたメダカを放せば、その遺伝子が乱されてしまい、ひょっとすれば、やがてその地域のメダカが絶滅してしまうかもしれません。これまで紹介した改良品種はもちろん、他の場所でつがまえたり自宅で殖やしたメダカを白然に放つことは、そこに元がらいたメダカを苦しめるだけなのです。

メダカは青森県から琉球列島までの日本と、朝鮮半島、台湾、中国大陸の一部で見られる魚です。このように広く分布していますが、遺伝的には4つの異なる集団があることが知られており、そのうちの2つが国内に分布しています。

これらの2つの集団は、しりビレの条数など、形態的な差異があるとも言われています。最近になってメダカが各地で姿を消していることから、ペットショップで購入したメダカを繁殖させ、それを自然界へと放流する人や団体があります。ひどいときには、ペットショップで販売しているヒメダカなどの改良種を放流していることすらあります。

このような改良メダカを放流することは論外としても、産地メダカの保護のわからないメダカを放流することは、先ほど述べた集団のものが入り混じってしまい、遺伝的な分布の混乱につながってしまうのです。また、少数の個体から繁殖させたものは、どれも同じような遺伝子を持った個体になりやすくなります。このような個体を放流することによって、その地域のメダカの遺伝的な多様性が失われてしまう危険惟も考えられます。もちろん、その水域にいたメダカがすでに絶滅したという場合にはしかたないのかもしれませんが、その場合でもその水域周辺の個体群を利用するなど、できうる限りもといたメダカに近いものを放すべきでしょう。

ただ、このような場合にも勝手に放流するのではなく、きちんと専門家を交えて生態系への影響なども考慮し、記録を残すような放流をすべきです。このような放流事業は、メダカの保護にとって最終的な手段と言えるでしょう。


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